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最終更新日: 2024.11.22

フレームワークを活用したアイデア創出(後編)

 

前編では、アイデアソンについての研究を行ってきた中で実際に活用したフレームワークをご紹介しました。後編では、アイデア出しを実施する上でのルール、またもう少し具体的にどんな場面で使えそうか、について言及したいと思います。

<前回の記事>
フレームワークを活用したアイデア創出(前編)
https://fbicenter.co.jp/blog/idea-1
 

ブレーンストーミングの7つのルール

複数人でのアイデア出しを行う上での、大枠の手法が「ブレーンストーミング」になります。ここでブレーンストーミングの際の大切なルールをお伝えします。

そもそも、「ブレーンストーミング」の言葉の意味から考えたいと思いますが、文字通り他人同士の頭脳(Brain)を嵐(Storm)のようにかき混ぜるようにしてアイデア創出を行うことです。1人で考えるのであれば、自分のみの頭脳や思考なので、すでにある自分の認識に従えばいいですが、複数人でアイデアを出すブレーンストーミングにおいては、まず参加者同士で共通認識を持つことが非常に大切になります。

 

共通認識を持って議論を進めてアイデア出しに向かっていくために必要な7つのルールがこちらです。

①価値判断を後にする

②ワイルドなアイデアを促す

③他人のアイデアの尻馬に乗る

④数を求める

⑤一度に一人が話す

⑥テーマに集中する

⑦可視化する

 

こちらは、関西学院大学 経営戦略研究科 研究科長の玉田 俊平太 氏が推奨しているブレーンストーミングのルールです。特に、前半の4つは非常に重要視されていて、ブレーンストーミングの考案者とされているオズボーン氏が元々「4つの原則」として提唱している項目です。

とにかく、意見を肯定するという姿勢が大切です。意見が肯定されれば参加者からはどんどん自由な意見が生まれて、そのアイデア単体では足りていない要素があったとしても、出た意見を掛け合わせることでアイデアは進化していきます。

このルールをよく理解してから、ブレーンストーミングに入ることは必須となります。

フレームワークを活用したアイデア出しの場面

 

上記のルールを使ったブレーンストーミング、及びここまでご紹介している「フレームワークを活用したアイデア出し」が実施できる場面として、例えば以下のようなケースが挙げられます。

 

・システム開発のプロジェクトチームで・・・

・企業内の各部門を集めた業務改善の会議で・・・

・IT化が必要な地方公共団体で・・・

・売上に直結するIT活用をしたい先進企業で・・・

・複数企業が集まるコミュニティでの商品企画会議で…

 

このように、人が集まる会議ならどんな場面でも活用可能と考えられます。そしてアイデアソン形式でのアイデア出しを行う上で、より効果を発揮するには、より多様なメンバーが必要となります。会社単位で考えると、色々な業種の色々な職種のメンバーが集まる方が良いです。

そんなにバラバラだと意見がまとまらないのでは?と思われるかもしれませんが、その意見をまとめる役割を果たすのがフレームワークの活用と、ブレーンストーミングのルールになります。

 

また弊社では、上記の場面で言うところのシステム開発プロジェクトの打合せやお客様とのIT活用に関する打合せに当てはまることが多いですが、どんな場面においても目的の明確化が重要になってきます。

この目的の明確化を実現するには、現状の整理をする必要があります。つまり、現状の整理のフレームワーク(マインドマップ、KJ法、マンダラートなど)から目的を探し出します。この課題の整理ができて可視化できていることが、アイデア創出のスタート地点になります。

フレームワークを活用したアイデア出しのポイント

最後に、ここまでご紹介したフレームワークを活用したアイデア出しを実践する上でのポイントをまとめます。

 

  • ファシリテーター(司会進行役)の存在を明確にする

➔ファシリテーターは、まずは参加者へテーマについて理解させる役割を持ちます。またタイムキーパーとなり、意見をどんどん促すための盛り上げ役となります。肯定的な意見を出させるには、ファシリテーターが一番に意見を称賛することが必要になってきます。…という風に言うと難しい役割に聞こえますが、この役割の難易度を下げるには、参加者の理解が必要です。一緒にアイデア出しの場を作っていくために、ファシリテーターをフォローするということをまたルール付けしておくとよいかもしれません。

  • 多様な参加者を巻き込む

➔先述の通り、参加者はより多様な方がアイデア出しの効果は上がります。業種、部署、性別、年齢がバラバラなほど良いでしょう。自分たちが普段は触れない世界の意見が引き出せるため、これは必ず参加者にとっての気付きとなります。具体的な施策を打つための会議であれば、関係者となる現場メンバーを巻き込んで参加いただくことが理想的です。生の声を挙げて、それを受け入れる体制を保つため、ブレーンストーミング時は7つのルールを守って取り組みましょう。

  • 成功事例を作る

➔フレームワークを活用したアイデア出しを正しくやっていただけたら分かると思いますが、一度やったら通常の会議以上の効果を実感できます。口頭で伝えるだけの会議をやっている状態ならなおさらです。成果を出して、これを良いものと扱って浸透させるには、部署単位や少人数などで小さく始めて、可視化されたフレームワークのホワイトボードや写真を見せていくことが効果的です。

 

以上のように、フレームワークを活用したアイデア出しを行う上でのネックやポイントはありますが、そこもルール化したり抑えるべきポイントとして可視化したりすることで、実践は進められると考えられます。

多くの法人や団体でIT活用やデジタル化を検討されていると思いますが、まずはこういった会議の改善から取り組んでいくのはいかがでしょうか。弊社ではシステムデザインやプランニングをおこなっておりますが、このようなフレームワークを使った考え方を少しづつ取り入れ、お客様やパートナー様と建設的な議論をしながら日々デジタル化のご支援、そしてお客様のビジネス拡大のお手伝いをしております。
ご興味ございましたら、是非お声掛けくださいませ!

執筆者プロフィール

matsunaga

2018年に福岡情報ビジネスセンターへ営業職として新卒入社。システム請負開発やSaaS販売・構築などの提案営業、アプリケーション開発のプロジェクトマネジメント支援を経験。2021年からは営業と兼務でマーケティング活動に従事。製品情報サイトの立ち上げから運営に携わる。また新規SaaS立ち上げのプロジェクトメンバーとしても参画し、サービス展開とマーケティング体制構築に奔走中。

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