前回の結論
前回のブログは、以下で終わりました。
ワークフロー製品は将来の拡張、全体最適を見通した選定をしましょう。
BPMNツールを活用して業務手順を記述(見える化)し、
それを元に議論しながらあるべき姿をデザインしていくといいでしょう。
更にビジネスプロセスワークフローに移行して画面デザインが可能な
サービスとセットで活用すると良いでしょう。
<前回のブログ記事>
業務改革はDXのファーストステップ
ということで、ワークフロー製品は将来の拡張、全体最適を見通した選定をしましょう。
電子取引エビデンスの電子保存義務化
企業の基幹システムは、国の法改正に合わせ、改修もしくはシステムの入れ替え対応しなければならない場面が度々訪れます。
たとえば2021年1月からの施行(2年間の猶予期間が設定されそう)される電子取引エビデンスの電子保存義務化。
案の定、ここだけに特化したサービスを提案するベンダーが多く見受けられます。
これでは部分最適のオバケはいつになっても解消しませんね!
今回の電子帳簿保存法の改正はインボイス制度に関連する法律です。
この際ですから2023年10月の施行に向けて業務プロセス全体の最適化を検討しましょう。
現行業務プロセスの書き出し
業務プロセス全体というと、部門間に関連する業務の調査や各部門の方々との意見交換や調整が必要です。
ここで必要となるのが第1 回目のブログに書きました、「問題解決」と「デザイン思考」のスキルですね!
推進メンバーが共通の認識合わせ(事実の確認)を行い、
そこから検討していく流れを定着させましょうという事です。
そこでまずはBPMN(Business Process Model and Notation)ツールを活用して現行業務プロセスを書き出してみましょう。
<BPMNについてはこちらのサイトをご覧ください>
BPMNとは
今の業務プロセスの始めと終わりをフロー図を描き見える化する事から議論が始まります。
この分岐は何故必要なの? この処理は、この流れに統合した方が効率がいいのでは?
といった議論をしながらBPMNツールで描いたフロー図をドラグ&ドロップしながら変えていきます。
BPMNツールには、そのフローにデータ量や担当人数を設定する事で現実的なのか否かの判断が
リアルに分かる機能を有するものがあるので予算を鑑みて選定してください。
その結果、この処理はRPAに置き換えられるね! 将来的にAI も活用できるかもね!
などといった議論が沸き起こるでしょう。
同時に今までの業務がIT に置き換えられるという行為は非常にセンシティブですので
この会議に参加する方々の共通理解が必要なのです。
DXを実現するには
「DXを実現するには、企業文化の変革が必要です」と
経産省や様々なシンクタンク、IT 業界の著名人も提言しています。
しかし企業文化って何年も何十年も培ってきた言語と同様なものだと考えます。
従って、直近までの対症療法的なIT 活用では文化を変える事はできません。
私は、業務プロセスの見直しを通じて見える化を実現する事で事業活動全体が俯瞰でき、
そこからカイゼンという意識が自然と沸いてきて、時間の経過と共に企業文化の変革が起こっていくと考えます。
約30年間も変革してこなかった企業が企業文化を変えてDXを実現するには、経営者と社員の覚悟、そしてスピードが必要です。
これをやらない限りDXは実現しません!
関連ブログ
(前編)BPMNとは ~ビジネスプロセスモデリング表記法~