ピッキングシステムとは?効率化のシステム事例4選
目次
ピッキングシステムとは?
ピッキングシステムとは、物流センターや工場でのピッキング作業、出庫作業などを正確かつ効率的に行うシステムです。作業時間を削減し、リアルタイムな情報共有による在庫管理で顧客対応力を向上させるほか、作業ミスの削減、コスト削減、ペーパーレスにも貢献します。
紙の指示書(ピッキングリスト)を見て行うピッキング作業は、商品の取り間違いや探索に時間がかかり「きつい」という声がありますが、ピッキングシステムを導入することでそれらの課題解決を図ることが出来ます。
紙でのピッキング作業の課題
■ 手書きによる記入ミスや目視による商品情報の照合ミス
■ 無駄な移動や作業により商品探索に時間がかかる
■ ミス防止のため2人1組で作業しており人件費がかかる。また作業員の負担が大きい。
■ 新人を雇用する場合に慣れるまで教育時間がかかる
ピッキングシステム導入後の効果
■ ミスの防止と正確性の向上
伝票と手元を見比べる目視による作業に代わって、システムが商品を照合するので正確性が向上する。
■ 作業効率アップで作業時間を短縮
システムが商品の場所やルートを指示するので商品探しや移動などの無駄な時間が削減され作業効率が向上する。
■ 作業者負担軽減かつ人件費削減
紙のリストを読み上げる必要がなく、システム導入によって作業スピードが上がるので限られた人数でも作業が容易に可能になる。
■ 経験問わず同じ作業ができるので人材育成の時間短縮に
商品に関する知識も不要でピッキング作業の初心者でも研修時間を大幅に短縮することができる。
ピッキングシステムの種類
ピッキングシステムにはハンディターミナルやスマホなどの端末を使用するタイプや、表示機やプロジェクター、音声などを用いてハンズフリーで作業可能なタイプなどがあります。
バーコードピッキングシステム
特徴|ハンディやスマホを活用
バーコードピッキングシステムは、ハンディターミナルやスマートフォンを活用したピッキングシステムです。また柔軟に機能追加できるため、現場に合わせたカスタマイズが可能です。
バーコードを使えば、簡単に、ミスを抑え、スピーディに作業ができ、確実にデータを記録できます。手書き、手入力作業は一切不要のため、作業時間を大幅に削減し、正確性や顧客対応力が飛躍的に向上します。
メリット|時間とコストの削減
ピッキングした商品の照合がすぐできる
ピッキング時に商品のバーコードをスキャンし、ピッキングリストと照合することで出荷ミスの削減が可能です。ハンディターミナルを導入することで照合作業と実績送信を省力化できます。
商品の場所が確認できるので効率的
出荷指示書(ピッキングリスト)に記載されたバーコードを読み取ることで、商品の詳細や正確な保管場所を確認できます。作業者の記憶・経験に頼ることなく迅速かつ正確なピッキングができるので効率的です。経験問わず同じ作業ができるので人材育成の時間短縮になりコスト削減にも有効です。
出荷ラベルを発行して即出荷可能
ハンディターミナルは、プリンタを接続すれば出荷ラベルを発行することもできます。そのためピッキングから梱包、出荷ラベルの発行・貼り付けまでがスムーズに行え、ピッキング→出庫→梱包→出荷という流れが効率的になります。
デジタルピッキングシステム
特徴|表示器が商品・数量を指示
デジタルピッキングとは、表示器を利用したピッキングシステムです。
工場や物流センターの作業者は、表示器のランプが光った場所に足を運び、表示された数だけ商品を取り出します。
表示器の指示に従って行うピッキング作業は、正確かつスピーディーなピッキング作業を実現します。
メリット|商品探しの時間を削減
人件費と作業時間の削減
デジタルピッキングシステムを導入すると、紙の伝票やリストを見ながら作業する必要がなくなるため作業効率が上がり、スタッフの作業時間の削減につながります。
また、作業スピードが上がることで作業に必要となる人数も減らせる可能性があり、全体的に人件費の削減も見込めます。
ヒューマンエラーの防止
従来のように紙の伝票や紙のリストで作業をしていると、伝票と手元を見比べる目視による作業のため、作業ミスが頻発しがちです。
その点、デジタルピッキングシステムを使用すれば紙のリストを読み上げる必要がなく、棚のランプが点灯する場所をピッキングするだけなので、人員だけでなく作業ミスも大幅に削減できる効果が見込めます。
生産性の向上
紙の伝票やリストで作業をする従来のピッキング作業では、処理件数が多いと実質のピッキング作業以外にも「商品保管場所を探す」「無駄な移動」といった時間が発生し、生産性を下げてしまいます。
しかしデジタルピッキングシステムを導入すれば、商品探しや移動などの無駄な時間が大幅にカットされ、作業効率が上がり生産性を向上させることができます。
スタッフ教育時間の削減
デジタルピッキングシステムは、システムが商品の照合や場所の指示をしてくれるので、作業経験がない人でも簡単に作業を行うことができ、スタッフの教育時間を削減できます。
特に新人のアルバイトなどを雇用する場合に慣れるまでにかなり時間がかかるといったことがなく、商品に関する知識も不要で比較的誰でも作業することができます。
ペーパーレスによるコスト削減
従来のピッキング作業では伝票やリストなどが必要なため、紙や印刷などにコストがかかっていました。
しかし、デジタルピッキングシステムではデジタル表示器による指示のためペーパーレスとなり、紙や印刷代などの無駄なコストを削減できます。
プロジェクションピッキングシステム
特徴|あらゆる場所に指示・情報を投影
プロジェクションピッキングシステムとは、プロジェクターを使い、従来の表示器の設置が困難だった様々な形状の棚やラック、床面や壁面にも画像、文字、数字、QRコードなどを直接投影できるピッキングシステムです。
ARマーカーカメラ認識、センサー認識、2D測距センサー認識、3D TOFセンサー認識など、現場の環境に合わせた様々なポカヨケ機能が搭載可能です。
メリット|小物や多用な棚に対応
小物に対応できる
引出し棚に設置が可能な為、細かい部品や商品を取り扱っている工場や物流倉庫、調剤薬局などに最適です。
柔軟なシステム化に対応
指示用表示器がない為、設置の制約が少なく多様な棚やラックに合わせて柔軟にシステム構築が可能です。
変更や移動に強い
棚の配置変更にはソフトウェアで対応する為、工事不要で変更や移動が多い現場に最適です。
情報表示が可能
写真やイラスト、多言語表記など投影による多彩な情報表示が可能です。
音声ピッキングシステム
特徴|両目・両手が自由に使える
音声ピッキングシステムとは、音声指示を利用して倉庫内のピッキング作業の効率化を推進し、属人化の解消、ペーパーレスの実現が可能なピッキングシステムです。
通常のピッキング作業では、ピッキングリストを片手に持ち、商品をもう片手で取り、さらにどちらかの手でハンディターミナルを操作して、ピッキング個数を入力するオペレーションが一般的でした。
音声物流ソリューションを活用すれば、ピッキングリストの内容(棚番・個数)は音声で指示され、さらに入力も自分の声で行います。したがって、両目・両手が自由に使える状態で、リストや商品をどこかに一時置きすることなく、作業続行が可能となり、スピードと正確性アップにつながります。
メリット|音声入力のため、マルチタスクが可能に
音声指示により1回あたりのピッキング作業時間が短縮
音声指示に従うだけなので、商品の格納場所への効率的な移動が可能のほか、目視による商品の照合が不要なので視線移動の負担も軽減できます。
また、庫内を歩きながら指示・確認作業が行える(ながら作業ができる)ので、手作業での入力・確認の工程を省略することができます。ウェアラブル機器の装着により、スキャナなどの機器を持ちかえる手間がなくなり、重いものや大きいものでも両手で持つことも可能です。
作業の属人化を解消。密を避け、少人数で正確なピッキングが可能
「音声ピッキングシステム」は操作が簡単で、誰でも正確かつ効率的にピッキングできます。ピッキングと同時に、商品情報をスキャナで読み込むので、ピッキング漏れやピッキング数の間違いが起こりにくくなります。
また、ピッキングから検品まで1人で作業できるため、2人1組で読み合わせをしながらの作業が不要となります。
まとめ:ピッキングシステム導入の効果
ここでは以下4つのピッキングシステムをご紹介しました。
■ バーコードピッキング
■ デジタルピッキング
■ プロジェクションピッキング
■ 音声ピッキング
どのピッキングシステムにおいても、作業の正確さ・スピードの向上、コスト削減、リアルタイムな情報の共有を実現できます。
ピッキングシステムの種類や選び方は多用です。ピッキングシステムの選び方が分からない場合は、お客様の課題や現場の現状を踏まえた上で最適なピッキングシステムのご提案をさせていただきます。
また、弊社ではシステムのカスタマイズが可能なため、お客様のご要望に柔軟にお応えすることが可能です。。
ピッキングシステムの価格・プラン
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