最終更新日: 2022.11.16
共通のプラットフォームがDXを支える~DXアドバイザリーサービス~
【執筆者プロフィール】
皆さまこんにちは!株式会社福岡情報ビジネスセンターマーケティング担当顧問 後藤です。
1979年、IBM製MVSユーザー企業で5年間勤務し、途中5550に出会いこれからの時代はITだ!と感じこの業界に転職。S/36からAS/400のシステム営業として活動し2002年オープンの世界に移る。そして2015年、定年退職を契機に起業。現在は株式会社福岡情報ビジネスセンター のマーケティング担当顧問としてWebマーケティングやDX事業の拡大に奮闘しております。
今回は共通のプラットフォームがDXを支えるについて執筆してみました。ぜひご覧ください!
<前回記事>
情報システム内製化で取り残されるSIer~DXアドバイザリーサービス~
そもそもDXとは
初回のブログは、「業務改革はDXのファーストステップ」からスタート、企業の変革を実現し、2025年の崖を乗り越えられる企業体質の改善について執筆してきました。
そもそもDXとは・・・
IDC Japanは、「新しい製品やサービス、新しいビジネスモデルを通して、ネットとリアルの両面での顧客エクスペリエンス(経験、体験)の変革を図ることで価値を創出し、競争上の優位性を確立すること」(一部省略)とあります。
すなわち企業がみずから変革しトランスフォームしていくことが重要だと考えます。そして、その変革を興すICT基盤をデザインし提供するのがこれからのICT事業者の役割ではないでしょうか。この関係性を共創と表現するのでしょう。
PDCAの重要性
さて、企業文化の変革を実現するための、最初の方法(ステップ)として業務プロセスを図式化する事の重要性について以前の記事にも書きましたが、もっとも重要なことはPDCAを当たり前に回せることです。それを実現するためにBPMNが活用されると記述してきました。※業務プロセスを図式化する事の重要性に関する記事はこちら
BPMNで記述された各業務のゴール実現に向けて、活動を計画(P)し、実行(D)していくにはビジネスプロセスワークフローを活用します。このフローの各プロセスではその数値を計測できる機能(C)が必要です。何故ならば(D)の結果、問題が発生した時にプロセスのどこに課題があるのかを数値で把握することが可能だからです。
例えば、計画の時間内で処理しきれなかったという事実があったとしたらば、◯◯◯の処理のデータ量が多かったという事実が確認できます。そこからRPAやAIに置き換えられないかといった検討が可能となります。
業務プロセスの全体をデジタル化
では、今ある情報システムのすべてをビジネスプロセスワークフロー上に載せ替えるのか?という疑問があるでしょう。将来、順次そのようにしていく事が理想ですが、既に活用中の例えばCloud上の営業支援システム(SFA)や経費精算システム、これらのシステムをAPIで連携させていければ良いでしょう。
上記の写真のように既存の各サブシステムで処理されるデータやプロセス自体が次のプロセスに繋がりデータ連携できれば良いのです。
但し各サブシステム内にも個別のビジネスフローがあり、システムを構成するユーザーや組織マスターなどがあるので、これらの統合管理も視野にデザインしていくことが必要です。
このように業務プロセスの全体をデジタル化することによりイノベーションを興せる企業文化を形成するプラットフォームとなります。
共通のプラットフォームがDXを支える
企業規模が大きくなればなるほど、事業活動の全体像を把握できる人材の割合が減少します。しかし、前述のプラットフォームによりすべてのプロセスが見える化されると徐々に先のプロセスを考えた仕事のやり方を工夫するようになります。このような変化から変革がおこっていくと私は考えます。
すなわち、「共通のプラットフォームがDXを支える」となるわけです。
そのプラットフォームの構成要素としてもっとも重要なものがワークフローです。更にAPIで連携していくRPA OCR DMS KM ダッシュボード ルールエンジン AIなどのITやその動作を一元的に管理する機能が必要となります。
IT基盤の重要性
現在、市場では、部門ごとに、この業務はRPAに置き換えよう、ここはOCRで読み取れば手作業が減り誤入力を減少させる・・・などなど部門最適を実行されているケースが散見されますが、「速攻NG」・・・と言いたいですが、次のステップでRPAやOCRで置き換えられた業務と連携させることが可能であればOKです。
すなわち、デジタル化された業務の処理能力やフローが適切か否かが常に監視され、そこから新しい(正しい)処理の流れに変更したり、AIに置き換えたりといった事を支えるプロセスマイニングの情報が得られるIT基盤が重要です。更にお客様やサプライヤー様との情報連携も視野にいれながら推進してください。
追伸
2023年10月からはインボイス制度も始りますが、請求書の受領そして支払いまでにはいくつもの業務プロセス(申請承認)があり請求書の発行でも同様なプロセスが存在します。このプロセスのデジタル化から着手してはいかがでしょうか。