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PDCA~デジタルでPDCAを回す仕組みを作る~

【執筆者プロフィール】
皆さまこんにちは!株式会社福岡情報ビジネスセンターマーケティング担当顧問 後藤です。

1979年、IBM製MVSユーザー企業で5年間勤務し、途中5550に出会いこれからの時代はITだ!と感じこの業界に転職。S/36からAS/400のシステム営業として活動し2002年オープンの世界に移る。そして2015年、定年退職を契機に起業。現在は株式会社福岡情報ビジネスセンター のマーケティング担当顧問としてWebマーケティングやDX事業の拡大に奮闘しております。

今回はPDCAについて執筆してみました。ぜひご覧ください!

<前回記事>
(後編)BPMNとは ~ビジネスプロセスモデリング表記法~


PDCAの重要度

業務プロセスのPDCAを回せていない企業には「カイゼン」という文化が生まれ難いので、何年も同じプロセスを疑問も抱かず運用していることもあります。しかしデジタル時代となった今、サプライチェーンの大きな渦の中では、その一員である皆さんの企業がその業態や推進方法を変化させないでいる事自体が難しい時代になったとも言えます。

PDCA、よく聞く言葉ですがこれを着実に回せている企業がどれだけいるのでしょうか。何度も申し上げますがDXには「カイゼン」の企業文化が必須です。経産省のDXレポート2.1にも書かれているように、Digitization(デジタイゼーション)無くしてPDCAは実現しません。デジタル活用による見える化がなされていなければ、一連の業務プロセスにおいて、次の工程で何をしているのかが分からないからです。

BPMNでプロセスを明文化しBPMツールでデジタル化しておけば、社員全員では無いにしろ、気の利いた社員からは全体を俯瞰して見えるようになります。ここから「カイゼン」という「気付き」が芽生えていきます。

具体的な実現計画

「カイゼンって普通やってるよ!」って思いますよね!ところが計画が明文化されていない企業が多く見受けられます。事業計画はあるんですが、その具体的な実現計画がほとんどありません。あっても定性的なものが多く、「何を」「いつまでに」「どのように」活動していくといった定量的な計画がありません。目指せ!甲子園!とか言っておいてトレーニング計画が無いのと同じです。

前号までBPMの重要性を説いていた理由はここにあります。実現のためのプロセスを考え、実行計画を立てて活動する、その活動を常に確認し評価していく仕組みが重要です。BPMを実行する為に、社員の皆さんは常にPDCAをイメージした活動が必須となります。

レコーディングダイエットに例えると

「レコーディングダイエット」注目されています。「Plan」夏までに3Kgダイエットするぞ!と目標を立てます。そして食事でも運動でも良いのですが「Do」します。そして毎日体重計に乗り計測「Check」していきます。成果が無ければ違う方法「Action」を考えます。レコーディングダイエットの本質とは「気付くこと」と読んだことがあります。「Check」するための記録が重要なのです。

企業活動においては、製品開発やサービス企画、販売計画がその「P」にあたります。創業期は、社員も少ないし組織も縦割りになっていないので、自然と実行できていたことが長い年月を経過しできなくなります。組織も大きくなり、事業全体を俯瞰して見て考える人材も減り、日々の活動がルーチン化されていきます。そのような時に以下の図を目にしました。

製造業では当たり前の事なのかと感じますが、歴史の浅いIT企業で従事していた私にとっては「なるほど、そうだよな」と感銘を受けた次第です。

プロセスのサイクルの確認

出典:株式会社クイント(現 株式会社ITプレナーズジャパン・アジアパシフィック)

ここにはITサービスと書かれていますが、製品製造やIT以外のサービス事業でも同様のプロセスを繰り返します。全てのプロセスでITが活用される時代です。個々の四角で囲まれた中にも計画と実行、確認と見直しが繰り返され、更に個々の四角が連携していきます。

この「戦略」「設計」「移行」「運用」という大プロセスの中に、中プロセス(四角)があり、その中でPDCAが繰り返されます。

まず、読者の皆さまの事業活動が、上記の図のサイクルで活動されているか振り返ってみましょう。
そして、次の「成熟度レベル」を見て、PDCAの重要性を感じてください。

全てのプロセスでPDCAを回すマニュアルが大事

出典:株式会社クイント(現 株式会社ITプレナーズジャパン・アジアパシフィック)
参考:Wikipedia 能力成熟度モデル統合

CMMI(Capability Maturity Model Integration)は、もともとソフトウェア開発プロセスを確立し洗練することを目標としていたそうですが、ビジネスプロセスの管理でも活用できる指標であると感じます。
ソフトウェア開発事業者の75%(1998年時点)がまだレベル1であると言われています。(Wikipediaより)
さすがに製造業はレベル3にあると思われますが、PDCAを繰り返す上では、全ての活動を定量的に見える仕組みとカイゼンするサイクルが求められます。

すなわち、全ての業務工程の見える化(デジタル化)とカイゼンを試行した場合のシミュレーションを行う仕組みがあると良いでしょう。

PDCAやってるか? PDCAが重要だぞ! と声高に指示しているだけでは進みません。
全ての業務プロセスでPDCAサイクルを回せる、マニュアルに変わるデジタルな仕組みが必要だという事です。

 

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