最終更新日: 2024.11.26
人事評価施策への取り組み⑦~行動目標の評点の尺度から検討~
<前回の記事>
人事評価施策への取り組み⑥ ~シート作成の考慮点を解説~
行動目標の評点の尺度
「あしたのチーム」とのこれまでの要件定義で、前回は目標シートの設計・定義について触れました。今回は行動目標(プロセス)の評点の尺度から検討を進めていきます。
行動目標の目標設定とは、数値目標に対して、それを達成するためのプロセス・行動改善を具体的に文章化したものです。
例えば次のように表記します。金曜日に来場されたお客様へ毎週火曜日に、見学会、相談会の誘致連絡をする。担当したお客様に、来場当日には個別ハガキを送り、その後、お電話での案内を継続することで自社の信頼を勝ち取る。対象者の状況報告はリストにまとめ、チーフへ週に1回提出する。
このように、具体的に立てた行動目標に対して、4段階で評価を実施します。目標を具体的に立てることで、具体的な評価が可能になります。(逆に、あいまいな目標設定としてしまうと、行動に結びつかないばかりか評価そのものもしづらくなります)。
(達成)
4点◎:目に見えて行動改善ができている状態
3点〇:十分行動改善が見られ、指摘することがあったものの合格レベル
(未達成)
2点△:若干の行動改善が見られたが、達成レベルではない
1点×:改善がなされていない状態
ここでの注意点は「普通」がないことです。達成したのか達成してないのかを明確にするためあいまいさを除去します。
報酬体系との連動
これまでお話しした、数値評価(KPI)と行動評価(プロセス)2軸の人事評価と、給与や賞与・インセンティブの報酬体系を連動していきます。給与は評価と連動し、賞与・インセンティブは会社業績に加え評価と連動します。
報酬体系設計では、報酬連動を実現するための評価ランクを作成します。ここでのポイントは、評価点に応じた給与の増減金額を細かく設定することです。これは、適切な緊張感を醸成しながら社員エンゲージメントを向上させることが目的です。
目標シートは実情に見合うものか
報酬体系設計に入る前に、これまでに設定した目標シート(KPIと行動目標)が社員グループごとに実情に見合うか検証が必要です。トライアル期間また実運用に入ってから見直しが必要になった点について、次回解説を予定しています。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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執筆者プロフィール
[取締役 人財開発・社会貢献担当]
こんにちは! 株式会社福岡情報ビジネスセンターの長田です。
1986年にIBM入社後、SE、PM、ITアーキテクトを歴任し、SE部長としてエンジニアの人事・労務管理を経験したあと、九州・沖縄地域の地区部長としてIBMユーザー研究会、地域有識者会議「九州フォーラム」事務局長、地域外部団体渉外としての業務を歴任しました。また新たなIBMユーザー・コミュニティー(IBM Community Japan)の立ち上げにも関わりました。約35年のIBM勤務を経て、2021年より株式会社福岡情報ビジネスセンターにおいて人財開発・社会貢献を担当する取締役に就任しました。