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人事評価施策への取り組み⑨~目標設定の立て方~

こんにちは! 株式会社福岡情報ビジネスセンターの長田です。

【執筆者プロフィール】
[取締役 人財開発・社会貢献担当]
1986年にIBM入社後、SE、PM、ITアーキテクトを歴任し、SE部長としてエンジニアの人事・労務管理を経験したあと、九州・沖縄地域の地区部長としてIBMユーザー研究会、地域有識者会議「九州フォーラム」事務局長、地域外部団体渉外としての業務を歴任しました。また新たなIBMユーザー・コミュニティー(IBM Community Japan)の立ち上げにも関わりました。約35年のIBM勤務を経て、2021年より株式会社福岡情報ビジネスセンターにおいて人財開発・社会貢献を担当する取締役に就任しました。

<前回の記事>
人事評価施策への取り組み⑧~KPIと行動目標の改善~

目標設定の立て方(行動目標設定の考慮点)

今回は、評価のための目標設定の立て方について触れます。

数値目標(KPI)は部門の売上や利益など金額であるとか、お客様アンケートの満足度点数、あるイベントの回数、お客様訪問数など数値を基準とするため、達成状況の度合い(達成率の評価)は考慮する必要があるものの、設定基準は数値によるものなので明確です。

一方で難しいのが、これら数値目標を達成するために何をするかを定義する行動目標の設定です。
「数値目標を達成するためにがんばります」では正確な目標設定でないことはわかっていても、ついついこのような表記をしてしまいがちです。

目標設定時にこのような記述をして承認してしまうと、評価の段階で評価そのものが困難に陥ってしまいます。

行動目標で使ってはいけない表現とは

では、行動目標設定時に気を付けないといけないことは何でしょうか。大まかにいうと、どれほど具体的に設定できているかということです。

大きく分けて3つの観点から注意しなければいけません。

「心構え」や「意欲」をどう表現するか

目標は達成するために自らの意思で設定するものです。そのために努力したり、頑張ったりすることは当然の前提になるため、次のような言葉を目標に含めることを避けます。

使ってはいけない表現

努力する、努める、徹底する、目指す、頑張る、気をつける、注意する、注力する、意識する、留意する、目標とする、心掛ける、一生懸命

他者依存になる表現

他者に何かをしてもらう必要がある場合、他者の目標設定=自分の目標設定となり、自分だけで完結することができません。ただし、「そのために~」と相手への働きかけや自分が主体的に取る行動の記載がある場合はその限りではありません。

使ってはいけない表現

支援する、助言する、協力する、調整する、~してもらう、~やらせる、~やらせてもらう

達成基準があいまいになる表現

行動の範囲が不明確であり、「どの程度できれば」「どのような状態」を目標達成とするか、成果や基準を記載する必要があります。

使ってはいけない表現

極力、可能な限り、可能であれば、出来る限り、できるだけ、なるべく、必要に応じて、許す限り、最大限、ある程度

これらはつい使ってしまいがちな表現例ですが、評価する段階を考えると具体的に欠け、客観的な評価が極めて難しくなりますので、目標設定の際は「使ってはいけない表現」を極力排除することが重要です。

中間評価の重要性

今回は行動目標設定についての考慮点について触れました。
数値目標とともに半年後までの達成に向けて業務を進めていくことになりますが、約3か月の中間地点での振り返りと、残りの期間のアクションプランを評価者と共に共有することも重要です。
次回は中間レビューの実際について触れていきます。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

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